天台宗のお寺に共通する心
天台宗のお寺の特徴とは?
おはようございます。今日は「天台宗のお寺ってどういう特徴があるんだろう?」ということについてお話しします。
というのも先日、「大学生交流プロジェクト」という天台宗で行われているプロジェクトの一環として、大学生4人が正明寺に来てくださって、いろいろとお話をしました。
4~5年間プロジェクトに携わっている学生さんもいらっしゃいました。なんと天台宗のお寺を100以上もお参りした経験があるそうです。100以上も同じ宗派のお寺を回るというのは、なかなかできることではありませんよね。そもそも、普段お参りするときに「どの宗派のお寺なのか」を意識しているかというと、あまり深く考えない方が多いのではないでしょうか。「ここは天台宗なんだ」とわかっても、そこから先を考える機会は少ないかもしれません。天台宗のお寺としての特徴ってあるのでしょうか。
天台宗の造りの特徴って?
例えば、浄土真宗のお寺では阿弥陀様がご本尊として祀られており、立っている阿弥陀様の姿が見られます。また、本堂の造りも特徴的で、僧侶が座る内陣の境に扉がずらりと並んでいる造りになっています。
では、天台宗のお寺にはどんな特徴があるのでしょうか?実は、天台宗のお寺の造りに関して「これが特徴だ!」と断言するのは少し難しいのです。というのも、ご本尊様もお寺によって異なりますし、護摩を焚くための設備があるお寺もあれば、そうでないお寺もあります。つまり、お寺ごとにまったく違う造りをしているんです。
大学生が語ってくれた天台宗の共通点
そんな中で、100以上の天台宗のお寺を訪れた大学生に「天台宗のお寺の特徴って何ですか?」と聞いてみたところ、彼は「いろんな色の花が咲いている」と話してくれました。
彼によれば、天台宗のお寺には、黄色い花が咲くお寺もあれば、赤い花が咲くお寺もあり、それぞれ異なる色の花が咲いているというのです。確かにと私が感じました。天台宗のお寺はそれぞれ個性豊かで、まさに「いろんなお寺があります」という感じです。
一つの土壌から咲く花々
さらに彼は続けて、「いろんな色の花が咲いているけれど、どのお寺も同じ土壌から咲いている」と言っていました。「一つの土からさまざまな花が咲いている。それが天台宗のいいところなんだ」と彼は理解してくれていたんです。この話を聞いたら、天台宗のお坊さんたちは喜ぶのではないかと思います。私もそのうちのひとりです。
天台宗の根本となる教えは「法華経」です。この「法華経」があるからこそ、他のお経も意味を持ってくる。だから天台宗では法華経を大切にしつつ、さまざまなお経も学び、大事にする。そういう教えなんです。
お寺の外見はさまざまかもしれませんが、その土壌である教えが共通しているからこそ、お寺が生き生きとして存在しているわけです。うまく天台宗のお寺を総括してくれた言葉だと思います。
天台宗の教えを読み解く上でもなにか参考になれば幸いです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。